消防機器の改良及び開発並びに消防に関する論文

消防機器の改良及び開発並びに消防に関する論文

令和3年度 消防機器の改良及び開発並びに消防に関する論文

 はじめに(作品集前書きより)
 わが国の自治体消防は、地域に密着した防災機関として、社会構造の変化等に的確に対応しながら、消防防災体制の充実・強化を図ることにより、地域住民の安全・安心の確保に大きな役割を果たしつつ、全国各地や諸外国の大規模災害にも即応するなど大きな発展を遂げてきました。
 昨年度は、新型コロナウイルス感染症の感染拡大により全国各地において多数の感染者が発生し、日常生活をはじめ消防行政においても救急搬送困難事案や消防本部におけるクラスターの発生など、さまざまな影響を受けました。
 一方、集中豪雨、台風などの自然災害による人的被害や住家被害が各地で発生し、特に7月の東海地方から関東地方を中心とした記録的な大雨では、静岡県熱海市で生じた大規模な土石流災害等により多くの尊い命が失われるなど、甚大な被害が生じました。さらに12月の大阪市北区のビル火災では、死者27名、負傷者1名が発生するなど、さまざまな災害が生じたところです。
 防災・減災に対する国民の関心が高まる中、我々消防機関は、地震・風水害・火山噴火などの自然災害、危険物火災などの特殊な災害や事故への対応に加えて、昨今の世界情勢が不安定な状況において、テロ災害等、あらゆる事態への対応とその備えが強く求められています。また、新型コロナウイルス感染症の流行が消防行政全般、消防体制のあり方に影響を及ぼしているため、引き続き感染拡大防止対策の推進を図り、消防体制の維持に万全を期さなければなりません。
 このような状況を踏まえ、本協会では、令和3年度事業の一環として消防機器の改良・開発作品及び消防に関する論文作品を募集したところ、全国から112作品の応募があり、厳正な審査のうえ、20作品を優秀と認め表彰しました。
 このたびこれらの優秀作品を作品集にとりまとめましたので、消防機器の改良・開発や、消防任務遂行上の参考となり、消防行政の一層の推進に寄与する一助となれば幸いです。

 令和4年6月

一般財団法人全国消防協会 

機器の部

【最優秀賞】

油吸着マットを改良した、簡易オイルフェンスの作成について

順位 作品名 消防本部名 氏名
油吸着マットを改良した、簡易オイルフェンスの作成について 広島市消防局 鮫島 公輔
廃棄ホースを有効活用したロープ保護資器材の作成 志摩市消防本部 阪口 雅浩
脇海道 剛
中村 貞則
折り島田を改良した「S.U.S(super utility snake)式」の考案について 岡山市消防局 中本 翔太
高津 正輝
違反処理支援アプリの開発について 守口市門真市消防組合消防本部 後藤 祐矢
意識が無い傷病者の両手落下防止器具の考案について 富山市消防局 荒木 孝治
土砂災害用資器材を兼ねるアタッチメント式とび口の改良について 長崎市消防局 永田 直也
検索済テープの開発について 倉敷市消防局 高橋 陽亮
吸引器の吸引チューブの改良について 射水市消防本部 佐伯 達矢
角谷 三四郎
外国人対応消防指導教材映画の制作について 上越地域消防局 入村 宗
10 緊急脱出ツールを用いた脱衣カッターの考案について 仙台市消防局 須田 拓也
11 全身固定時でも気道確保を容易にするヘッドイモビライザーの考案について 富山市消防局 深井 亮汰
12 指揮隊員用防火手袋の開発について 姫路市消防局 塚原 昌尚
杉本 将一
藤原 嘉彦
13 余裕ホース確保用フックの開発について 金沢市消防局 佐野 正伍
宮下 恵弥
14 バスケット担架安定器具の開発について 久留米広域消防本部 高山 晃一
15 ゴム製防火靴の活動効率を上げるサポートギア 大垣消防組合消防本部 水谷 佑典
16 救急隊用スライディングボードの開発について 南アルプス市消防本部 横森 史弥

論文の部

【最優秀賞】

屋外からの水力換気が実施可能な資器材効果の検証及び有効な使用方法についての考察

順位 作品名 消防本部名 氏名
屋外からの水力換気が実施可能な資器材効果の検証及び有効な使用方法についての考察 札幌市消防局 清水 洋幸
消防車両の保守整備技術の技能伝承について~HOW TO整備動画の作成と検証~ 京都市消防局 喜多 康浩
模擬家屋燃焼実験における360度カメラを活用した撮影方法について 岡山市消防局 中村 淳
岡﨑 圭
中山 裕司
林野火災における焼損面積の計測方法について 大津市消防局 北村 健

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