消防機器の改良及び開発並びに消防に関する論文

消防機器の改良及び開発並びに消防に関する論文

令和2年度 消防機器の改良及び開発並びに消防に関する論文

 はじめに(作品集前書きより)

 わが国の自治体消防は、地域に密着した防災機関として、社会構造の変化等に的確に対応しながら、消防防災体制の充実・強化を図ることにより、地域住民の安全・安心の確保に大きな役割を果たしつつ、全国各地や諸外国の大規模災害にも即応するなど大きな発展を遂げてきました。
 昨年度の消防を取り巻く環境をみると、4月に新型コロナウイルス感染症の拡大により初めて新型インフルエンザ等対策特別措置法に基づく緊急事態宣言が発出されたところです。また、集中豪雨、台風などの自然災害では人的被害や住家被害が各地で発生し、特に7月の「令和2年7月豪雨」では九州地方を中心に記録的な大雨となり、周辺地域が浸水し、さらに栃木県足利市において大規模な林野火災が発生するなど甚大な被害が生じました。
 防災・減災に対する国民の関心が高まる中、我々消防機関は、地震・風水害・火山噴火などの自然災害、危険物火災などの特殊な災害や事故への対応に加えて、本年度開催される東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会といった国家的な大規模行事におけるテロ災害等、あらゆる事態への対応とその備えが強く求められるようになっています。また、新型コロナウイルス感染症の流行が消防行政全般、消防体制のあり方に影響を及ぼしているため、感染拡大防止対策の推進を図り、消防体制の維持に万全を期さなければなりません。
 このような状況を踏まえ、本協会では、令和2年度事業の一環として消防機器の改良・開発作品及び消防に関する論文作品を募集したところ、全国から132作品の応募があり、厳正な審査のうえ、20作品を優秀と認め表彰しました。
 このたびこれらの優秀作品を作品集にとりまとめましたので、消防機器の改良・開発や、消防任務遂行上の参考となり、消防行政の一層の推進に寄与する一助となれば幸いです。

 令和3年5月

一般財団法人全国消防協会 

機器の部

順位 作品名 消防本部名 氏名
各種資器材に取り付け可能なグリップの開発について 敦賀美方消防組合消防本部 中島 卓也
久池 亮太
水難事故救助現場における救命器具の開発について 富山市消防局 村上 翔
伸縮型ホースブリッジの考案について さいたま市消防局 鈴木 貴史
消防水利への転落を防止するマルチセーフティボードの開発について 横浜市消防局 榎本 宜薫
原廃棄ホースを活用した水難救助資器材(レスキューロール)の開発について 大阪市消防局 沖野 雅彦
片山 政信
内田 靖将
119番通報者のスマートフォンに応急手当動画を送信するシステムの開発について 新発田地域広域事務組合消防本部 遠山 俊
港湾内の車止めを活用できる鈎付き梯子の考案について 仙台市消防局 菅野 和俊
三連はしご補助器具の考案について 彦根市消防本部 小鐵 慎
スピンドルドライバーの改良について 備北地区消防組合消防本部 村田健太郎
福歳 公成
10 レスキューショット発射台の開発について 岡山市消防局 小西 由哲
沖 友彰
鷹取 竜馬
11 廃棄ホースを使用した水難救助ネット(水難救助資機材)の開発について 松山市消防局 尾﨑 渉
12 二重巻きホースを容易に搬送し迅速に延長できる 搬送器具の開発について 明石市消防局 坪内 大介
山下 翼
新田 海人
13 三連はしご確保補助器具の考案について 湖北地域消防本部 浦島 智彦
山瀬 樹
14 双方向引き吸管巻き取り装置における吸管固定器具の開発について 金沢市消防局 門野 亘
15 ソフトスリングを使用した新救出要領 岡山市消防局 末森 宏行
杉山 直也
16 埠頭車止め鈎付き梯子取付用アタッチメントの開発について 仙台市消防局 井上 紀久

論文の部

順位 作品名 消防本部名 氏名
VR(バーチャルリアリティ)を活用した教材の検証について 岡山市消防局 岡﨑 圭
浮田 優樹
花巻 旬二
放火火災対策の推進と消防団員の入団促進のた めの高校生との共創事業について 横浜市消防局 𠮷崎沙央理
志賀 和彦
VRを活用した隊員育成について(消防VRラーニング) 湖南広域消防局 中島 和洋
池田 耕二
損害保険料率算出団体と協力した「安全増進型火災保険」の導入 奈良県広域消防組合消防本部 金田 大佑

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