(平山 雄樹)めには、定着に向けた取り組みが欠かせません。員が安心して働けるよう、初任教育を終えた職員を別の部署の先輩職員が継続的に支えるメンター制度を導入し、業務だけでなく職場生活や私生活、将来への不安についても相談できる体制を整えています。当消防本部では、就職して間もない職また、若手・中堅・ベテランがそれぞれの立場から課題や改善策を出し合う世代別意見交換会を開催し、現場の声を組織運営へ反映させることで、風通しの良い職場づくりを進めています。経験の浅い職員が安心して意見を言える環境は、事故防止や業務改善にも大きな効果が期待できます。働き方の面でも、休暇を取得しやすい雰囲気づくりに力を入れており、特に育児休業については、一昔前には男性の取など、職員の負担軽減にも取り組んでいます。消防の仕事は体力的にも精神的にも負担が大きく、心身の健康を維持しながら働き続けられる環境づくりは、組織全体の消防力向上にも直結します。さらに、女性職員も水難救助隊員として活躍するなど、性別に関係なく能力を発揮できる組織づくりを進めており、多様な人材が活躍する姿は、消防を目指す若い世代にとって大きな励みとなって得者がいなかったものの、現在では男性の取得率も100%近くにまで高まっています。その一方で、休暇の取得が進むほど、限られた人員の調整や交替制勤務の体制維持がますます困難となっており、勤務体制を安定して保つための対策が、今後の課題となっています。また、働き方改革の一環として、担当部署の業務内容に応じた柔軟な勤務を可能とする時差出勤制度や、休憩時間を分割できる運用を取り入れるいます。当消防本部では、採用の工夫から情報発信、メンター制度や世代別意見交換会、育児休業の推進や女性職員の活躍まで、「人材確保・育成・定着」を一体的な人材戦略として進めています。一つ一つは小さな取り組みかもしれませんが、その積み重ねこそが、地域から信頼される消防組織を築いていきます。冒頭にも述べたキャッチフレーズ「笑顔」を大切にすることで、職場の雰囲気が良くなり、新しく入った職員がなじみやすくなるなど、多くの効果が生まれています。消防を取り巻く環境は今後も変わっていくことが予想されますが、住民の命と暮らしを守るという揺るぎない使命はこれからも変わりません。「人が育ち、安心して働き、次の世代へ知識と技術をつないでいく組織づくりを進めること」それこそが、当消防本部が目指す未来へ続く消防の姿です。本稿が、全国の消防職員の皆さまにとって、人材育成や組織づくりに取り組まれる際の一つの参考となれば幸いです。おわりに消防 NEXT219号 2026ほのお メンターとメンティーの対話
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