機関誌「ほのお」8月号
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3活動の効果おわりにある中学校では、訓練用消火器による避難訓練にとどまらず、講演依頼は具体的には、救急車で学校へ出向し、さらに、水難事故への備え、災害ボラ(米田 慎)出先の建物に見立て、火災発見から初期消火、119番通報、避難誘導に至るまでの一連の初期対応を生徒だけで行うというものです。訓練の様子はビデオで記録し、終了後には全校生徒で映像を確認しながら振り返りとフィードバックを行いました。初期消火や公衆電話からの119番通報など、体験型プログラムで学んだ内容に加え、生徒たち自身の発想で火災発見後に発信機を押して校内へ迅速に火災発生を知らせたり、非常放送設備を使って出火場所を伝えたりするなど、私たちの想定を上回る主体的で勇敢な行動が見られました。徐々に増えてきており、現在では保健体育の授業や総合的な学習の時間にも活動の場を広げています。ダミー人形や訓練用AEDを用いて心肺蘇生法を伝えるとともに、実際の車両や資機材を活用して臨場感のある救急現場を体験する「救命講演会」、修学旅行前にホテルなどの平面図を使用し、外出先での火災対応要領を学ぶ「火災予防教室」などを実施しています。ンティアの役割、ドクターヘリやドクターカーの活動など、消防職員として培ってきた知識と経験を幅広く伝えることで、「消防士による命の教育」が学校教育の中に根付きつつあることを実感しています。加えて、特色ある活動の一つとして、小・中学校の親子レクリエーションにおいて、「防災運動会」を実施しています。「火災予防技能走」、「救命リレー」、「命を守る設備を探せ」、「消防車綱引き」といった種目を企画・運営し、親子で楽しみながら消防用設備やAEDの役割を学ぶとともに、自助・共助など防災の重要性について理解を深める機会となっています。本プロジェクトの成果について、現時点では採用試験受験者数の増加など数値として明確に示せるものはありません。しかしながら、目に見える指標以上に、大きな成果が着実に表れていると実感しています。1つ目は、生徒たちの反応です。本活動を開始してから3年が経過しましたが、学校を訪問した際には、「消火器の使い方覚えているよ」「119番通報で住所がわからないときは目印になる建物の名前を伝えればいいと教えてもらっ本プロジェクトは「教える」と「学ぶ」が相互に作用し合う『命の共育』として、大きな価値を持つ成果へとつながっているのです。近年は、全国的にSNSを活用した広報活動が注目を集めていますが、機器を通じた情報発信だけでなく、「生きた声」を直接届ける広報の重要性を強く感じています。そこには、単なるリクルート活動としての発信ではなく、地域住民の命を守るという「本気の声」が必要です。私たちの「本気の声」が、より多くの人に届くことで命を守る行動へとつながり、結果として救われる命を確実に増やすことができると信じています。人命救助のプロである私たち消防職員にとって、人命救助の形は一つではありません。自分たちの知識や経験を地域へ伝え、未然に危機を防ぐこともまた、人命救助の在り方の一つであると考えています。十和田消防PR活動プロジェクトチームは、これからも地域とともに歩みながら、命の守り方を伝え続けていきます。た」「近所のスーパーにもAEDが置いてあった」といった声を耳にし、生徒たちの知識の定着と、自ら気付き、行動へとつなげる意識付けが図られていると感じています。さらに、「この前友達と出かけたときに「逃げろマーク」を探したよ」「文化祭のクラス新聞で119番通報の記事を書きました」など、学んだ内容を家族や友人など身近な人へ伝える行動も見られるようになりました。こうした反応は、本活動が生徒たちに受け入れられ、確かな影響を与えている証であると捉えています。2つ目は、消防職員自身の「伝える力」の向上です。どうすれば技術や知識、そして想いが相手に分かりやすく伝わるのかを常に考え、言葉遣いや話し方、話の構成といった細部にまで配慮しながら実践を重ねてきました。その過程で「伝えること」と「伝わること」の違いや教育技法への理解が深まり、準備・実行・振り返りのサイクルを通じて、表現力や指導力をブラッシュアップしています。こうした経験は、職場における同僚や後輩への指導・育成にも還元されています。このように、学校教育の中に芽生えた「消防士による命の教育」は、生徒や先生の学びにとどまらず、伝える側である私たち自身の成長も促してくれました。消防 NEXT17ほのお8号 2026

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