機関誌「ほのお」4月号
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3 山岳事案対応(遭難事故・山火事防止)保存地区においては、隣接する区域をし伝えることから、令和3年8月2日付けで重要伝統的建造物群保存地区(以下「保存地区」という。)に選定されました。含め、狭あいな道路を中心とした道路網の中に、古い木造建築物等が数多く残っています。また、建物間の離隔距離が短い場所も多く、火災や地震等の災害に対して脆弱であることが指摘されています。加えて、宮島の災害履歴を振り返ると、風水害、土砂災害、さらには高潮や大潮による被害も記録されています。保存地区およびその周辺における消防施設・消防水利等の配置状況については、保存地区中央部に宮島消防署が位置し、北東部および南西部には当市消防団宮島分団車庫が立地しています。宮島消防署から保存地区端部への距離は、北東が約730m、西で約520m、南で約340mとなっています。保存地区やその周辺は、海岸沿いの県道等を除くと、防災上有効とされる幅員6m以上の道路は存在せず、多くの道路は幅員4m未満です。そのため、消防車や救急車の通行時には建築物等と接触するおそれがある場所や、対向車との離合が困難な区間が多数存在しています。通常の出動であれば同消防署から災害現場までは、5~10分以内に消防車両の到着が可能です。しかし、大規模災害発生時には建物の倒壊や道路上の不測の障害物等により、消防車両の現場到着に時間を要する可能性があり、消防機関だけでなく、自主防災組織や住民の防火防災への取り組みも大切となります。一方、消防水利については、消火栓はおおむね50m間隔で配置し、防火水槽は密度としては高い水準にあります。さらに、保存地区一帯に大きな河川は存在しないものの、一定の水量を有する紅葉谷川、白糸川、御手洗川が流れており、土のう等でせき止めることにより、消防水利として活用することが可能です。このような状況を踏まえ、島内に住民自らが使用できる初期消火設備を設置しているほか、消火栓付近で土地使用条件等が整った場所には、固定式ホース格納箱を設置しています。また、令和6年度には、スタンドパイプ、ホース、ノズル等を一体化し、台車に取り付けて移動可能とした「移動式初期消火セット」(固定式ホース格納箱の代替)を保存地区およびその周辺の4か所に配置しています。この移動式初期消火セットは、毎年、「宮島町防災の日」である3月11日前後に行う防災訓練において、取り扱い訓練を行っています。これらの取り組みを通じて、住民の防災意識の高揚に努めていくとともに、宮島の歴史的な町並みや木造建築物を後世に引き継いでいきたいと考えています。当消防署は、署長以下、職員26人を配置し、当務中の隊編成は、警防隊3人、救急隊3人、船舶隊2人としています。災害状況に応じて、消防車5台、救急車2台、船舶3隻の乗り換え運用により、限られた人員の中においても、火災・救急・救助など多様な災害に対応しています。日本でも有数の観光地である宮島は、平成8年に嚴島神社を中心とした全島の約14%が世界文化遺産に登録されており、その範囲は、嚴島神社社殿を中心にそれと一体となって遺産の価値を形成している前面の海と、背景の弥山(標高535m)を含む森林の区域となっています。特に弥山は、山頂から瀬戸内海の多島美を一望できることから、人気の登山スポットとして多くの登山者で賑わっています。弥山への公認登山ルートは3つ(大聖院コース・紅葉谷コース・大元コース)あり、片道約1時間30分から2時間30分が目安となっています。そうした中、来島者数の増加に比例し、山岳遭難事故(以下「遭難事故」という。)も増加しています。令和6年中の遭難事故は24件、令和7年中は36件発生しており、その内の約4割で外国人観光客が遭難者となっています。遭難事故の原因は、登山道での転倒等による外傷が約5割と最も多く、サンダル等の軽装での登山が原因の一つとなっています。続いて、熱中症や気分不良等による急病が約3割、日没の影響や消防 NEXT17ほのお4号 2026 嚴島神社10基設置していることから、消防水利の

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